【第162回日商簿記1級】300時間独学で臨んで即ぶん殴られた試験当日体験談

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この記事ではタイトルに書いてある通り、私なりに合格する気で臨んだ第162回日商簿記1級試験で惨敗を期しましたので、この記事をもって非常に悔しく苦しい気持ちを昇華させるべく筆を執りました。

日商簿記1級試験に臨まれている方やこれからチャレンジする方の参考になる様に、下記の項目について述べていきたいと思います。

・当日までに実施した勉強方法
・第162回日商簿記1級試験の体験談/自己採点結果
・敗因
・独学合格可能性の考察

結論から言いますと、人によっては簿記1級独学合格は可能性としてはあるけども勉強範囲が2級に比べて膨大かつ相当難解で、なかなか実現できる人は少ないので、おすすめはしないということになってきます。

100時間で簿記2級を合格した勉強法はこちらでご紹介しております。

当日までに実施した勉強方法

2022年2月に日商簿記2級を100時間で独学合格し、2022年6月から2022年11月11日(金)に実施された日商簿記1級検定試験に初めて臨むべく勉強を開始しました。

一般的に独学では非常に厳しいといわれていた簿記1級に対して、まずはやってみよう精神で、社労士や診断士、簿記2級を独学合格できた経験から、特定の問題集を理解してやり切れば合格することができるといった考え方で進めていくこととなります。

勝手に名付けていた超アウトプット重視高速回転勉強法の内容についてはこちらの記事でも紹介してます。

当初の勉強計画としては過去問2冊、予想問題集、網羅型問題集を制覇して臨むつもりでしたが、結局時間がかかって2冊の過去問題集しかこなすことができませんでした。これも後に列挙する失敗要因の1つです。

それでも時間の関係上で、実際に過去に出題された14回分の過去問を制覇すれば、本番も対応できると信じて勉強を進めておりました。

そして継続するための工夫として毎日SNSに勉強風景をタイムラプスで投稿しながら、スタディプラスで記録して直前期は2週間で60時間ほど詰め込みつつ、毎月平均約50時間で約半年、合計で300時間の勉強で本番に臨むこととなりました。

また、かかった費用については受験費用7,850円+事務手数料550円、問題集2冊で5,500円、勉強モチベーション維持の為の勉強場所カフェ代やノート代、交通費等諸経費で約16,000円と、合計約3万円となってました。

最終的に臨んだ際の私自身の習熟状態としては、不安だった論点も直前期の詰め込み時間で詰め込むことに割いて、結果的には過去14回分の過去問に対して派生する知識まで理解を進めて、問題集に載る同じような問題であれば間違いなく合格できるレベルで勉強できたと自負しておりました。(結局恐らくそんなことはありませんでした)

第162回日商簿記1級試験の体験談/自己採点結果

試験当日朝~試験前

当日は朝4時に起床、5時前に家を出て、試験会場最寄り駅の江古田駅へ向かいました。

資格試験の当日本番前については朝も最後の詰め込み期と評して、最終追い込みを実施してから臨んでいた為、江古田駅前のマクドナルドでご飯食べつつ、6時から8時過ぎまで不安な論点をまとめたァイナルペーパーを繰り返し確認して復習をしてました。

試験開始時間が9時からだった為、8時10分ごろマクドナルドを出発して試験会場であった武蔵大学に向かいます。

同じく簿記を受ける多数の受験生の後に続きながらぞろぞろと向かい到着。

こちらの掲示板を見てここでは簿記1級受験者が500人以上受験者がいるのかーと思いながら、自分の試験会場に向かいます。

試験会場は写真は撮ることができず忘れてしまいましたが、横に細長い机が横5×縦15列くらいで広い教室に並んでおり、1つの細長い机両端に受験生2人が座るといった体制でした。運よく私の隣は不在でしたがいてもいなくてもあまり影響なさそうな距離ではありました。

9時から試験官の説明がはじまる為、席についてから受験票・身分証明書・電卓・シャープペン2個・消しゴム2個のポジションを決めて、トイレに行きつつ軽くストレッチをしてファイナルペーパーを読み込んで時間まで過ごしておりました。

商業簿記・会計学(9:00~10:30)

9時から試験官の説明がはじまり、黒板にも主要な注意事項が書いてあり、口頭でも説明がありました。覚えている内容としては

・試験開始から30分経過してから試験終了10分前まで退出可能時間だが戻ってこれない
・問題用紙/解答用紙/計算用紙が配られるが一切持ち帰ることはできない
・用紙が破れた等、一部破損があった場合は静かに手を挙げて試験官を呼ぶ
・マスクは常に着用
・試験官が試験中に身分証明書と顔を確認するために一時的にマスクを外す必要有り
・身分証明書を忘れた方は必ず指定の用紙を記入する

といった説明があったと記憶してます。

そしてまず計算用紙が配布され、その次に解答用紙が配られます解答用紙は見開きで商業簿記と会計学が印刷されており、試験官より真ん中の切り取り線で破るように指示され、さらに受験番号・生年月日・名前・試験会場(私の場合「東京」)を記入して裏返すように指示がありました。
この時点で解答用紙の印刷内容がわかる為、あぁ今回はBSを全部記入させる問題だから時間かかりそうだな、とか会計学は空欄しかないから穴埋め問題中心だなとか勝手に思いながら緊張しつつ待機してました。
そして最後に問題用紙が配られ、9時15分に試験開始の合図があり、「商業簿記・会計学」の試験時間90分がはじまりました。

詳細は割愛しますが、商業簿記でY商品を見てこの仕訳は捨てようと判断、そして車両運搬具の買い替えも複雑に見えて級数法も知らなかった為、商業簿記はやばいと判断して、先に会計学から取り掛かりました。

会計学は気持ち的には難なく進めることができましたが、商業簿記の問題をやらないといけないという焦りから、後から分かったことですが、精神状態が普通ではなかったようで、総じてきちんと問題文を読み込めておらず、全然なんてことないメンテナンスサービスの金額を見間違えたり、得意であった新株予約権付社債の基本問題の年度を読み間違えたり、社債利息の計算をミスしていたり、後から振り返ると試験本番中の焦りが全て点数をひっくり返したような状況となってました。

そんな中で商業簿記も落ち着いてできるはずもなく、できる仕分けだけ先に切って解答用紙に入れていくもスカスカ。
まだそんな中、どうせみんなできないからまぁできるところを埋めていこうと焦っているながらもわずかな反逆心で埋めれるところは埋めていってました

そして10:45試験が終わり、全て回収が終わって10:50から15分の休憩、意識的には商業簿記はできなかったけどどうせみんなできない問題だし、会計学はとりあえずできたから後半に合格はかかっているなぁなんて自分自身で焦っている気持ちに気づかず、半ば強制的な楽観主義で休憩時間は工業簿記・原価計算のファイナルペーパーの確認をしてました。

工業簿記・原価計算(11:15~12:45)

11:05になり、1回目と同様の注意事項の説明が試験官からあり、そこでハプニング発生。
1回目同様に計算用紙と回答用紙だけ配られ、名前等記入した後、問題用紙だけが配られない謎の時間が2分くらい発生して、そしていきなり試験官が「はじめ」と言い始めたので、その会場にいた受験生はざわざわ…としはじめて試験官の目の前にいた受験生がまだ問題用紙が配られていないことを指摘して、失礼しましたと問題用紙を慌てて配り始めるといったハプニングがありました。
そういうハプニングがあっても落ち着いて試験に取り組める精神力も必要だと思います。

そして11:15に正式に「工業簿記・原価計算」試験が開始、工業簿記を見てある程度解けそうだなと判断して、理論問題が忘れやすいので原価計算から取り掛かることとしました。
第1問の理論問題の前半は文脈から確信は持てませんが、それっぽい文言を入れて、後半はある程度自信をもって文字を入れることができました。
第2問は3問目までは非常に気軽に行けましたが、4問目以降はすぐに理解がなく保留して工業簿記へ進めることにしました。
工業簿記では非常にスムーズに計算を進めることができ、一気に解ききって、原価計算の保留している問題に取り掛かることになりました。
結局保留した問題はどうひねり出しても機会原価の意味をくみ取ることができず、それっぽい数字を入れて、工業簿記の再確認を行うこととしました。
ここで労務費基準配賦の計算をミスっていることが発覚。既に原価計算で悩みすぎて、あと終了まで5分ほどとなって、急いで計算して滑り込みで再記入したものの、これも間違い。本当にどうしよもない状況となって非常に悔しい思いをしてました。
後から分かりますが、工業簿記で少なくない数の方がハマったであろう単位の罠(千円単位ではなく円単位)に見事私もハマってました

12:45に試験が終了して、その時の思いとしてはそれはもう「失意」の一言。
試験終了すぐはずっと、「せめて工業簿記がきちんとミスなく把握できていればワンチャンあった」という思いで溢れてました。しかし現実は結局できたと思っていた会計学でもポロポロ取りこぼしていたので、話は同じだったと思います。

試験終了後

ぞろぞろと敗者の気持ちになって試験会場を後にしてツイッターでこのようなツイートを連投してました。

その時の悔しい思いとしては、人生のうち300時間も家族に協力してもらいながらやったんだけどなぁとか、なんで問題と丁寧に向き合わなかったんだとか、あるれる思いが翌日まで止まらなかった状況でした。(今その思いをこの記事にぶつけてます)
既に6月に向けて勉強をしている方もSNSでお見かけして非常に尊敬の念が堪えません。

当日はそういう思いに駆られつつ、家族に頼まれていたウェル活で買い物をしたり、家族に自分自身のふがいなさを愚痴りながら、ゆっくり過ごすこととしました。

そして翌日の朝に職場で問題用紙と解答速報を確認。
私も全て問題用紙/解答用紙/計算用紙は回収されるから自己採点できるのだろうかといった不安は以前からありましたが、きちんと勉強している方であれば問題用紙を見て軽く計算しながらここはできてる、ここはできてないというのは割とちゃんとわかるものだなと思いました。

自己採点結果

自己採点を検索した上位2社で確認して

TAC基準自己採点で
商業簿記 7/25
会計学  11/25
工業簿記 13/25
原価計算 15/25
合計 46点

ネットスクール基準自己採点で
商業簿記 11/25
会計学  10/25
工業簿記 12/25
原価計算 12/25
合計 45点

という合格点には全く箸にも棒にも掛からぬ結果となり、今回の挑戦は惨敗というところで不合格確定となりました。

追記として1月に点数発表があったので該当ツイートを載せたいと思います。

結果が全ての残酷な世界ですが、気持ち的には300時間独学でここまで持ってきたことは自分自身で無理やり褒めつつ、また非常にたらればの話で申し訳ないですが、本番を落ち着いて問題を解いていたら、できていた問題が工業簿記含めて多数残っていたので、そこの点を取り切っていたらもしかしたらワンチャンあったという女々しい思いが残ってます。
もちろんそこを取り切れなかったというのは本来の実力でありますが、非常に悔しい思いを捨てきれずにいる精神状態であることは変わりません。

敗因

私なりに敗因を考えましたが詳細説明を割愛して手短に箇条書きにします。

・時間確保の努力が足りず過去問だけでは足りてない
 (当初はもう2冊やる目標だった)
・初見問題対策ゼロ
 (独学での模擬試験対応まで時間無し)
・理論問題対策ゼロ
 (過去問だけ。独学での理論問題対応まで時間無し)
・過去問の内容を理解するだけでも時間がかかった
 (高速回転させるだけの満足なスピードが出なかった)

独学合格可能性の考察


本項目は私自身の経験となりますので、一個人の特有ケースとして参考にして頂ければ幸いです。
私はインプット学習について全然勉強が継続できないというある意味欠陥ともいえる側面で何度か挫折した経験があり、問題集だけやるという私なりに継続モチベーションを維持できる勉強法で問題集をやり切りながら、理解を進める勉強法で過去は乗り切ってきた経験がありました。
この後に私自身が簿記1級の独学合格可能性があるとしたら、当初目標として掲げていた予想問題集、並びに網羅型問題集を制覇するだけでなく、そもそもの基礎問題の合格トレーニングから制覇が必要だったと痛感し、合わせて模擬試験等の初見問題でも点数をとれるところまで、過去問や理論問題を含めた問題集の周辺知識の練度をさらに高めることで独学合格可能性が見えてくるのかなといった感想を持ってます。

簿記1級は一般的に言われているように非常に範囲が広い上に、各項目の理解の難易度も非常に高いのが事実で独学勉強を進める中で本当に思い知りました。
私自身、独学できちんとした理解がないままに勉強を進めることが多々あり、最終的には点と点が線につながるような理解できる側面もありましたが、非常に長い時間がかかってきたことは言うまでもありません。
そうすると結局最初からきちんと項目ごとにインプットと演習問題を繰り返し、膨大で難解な勉強範囲をコツコツと繰り返すことが近道であることも認識させられました。

独学で合格できるかどうかの結論としては、人によっては可能性としてはあるけども勉強範囲が2級に比べて膨大かつ相当難解で、なかなか実現できる人は少ないので、おすすめはしないということになってきます。

まとめ

この記事では私の非常に悔しく苦しい気持ちを昇華させる為にずらずらと書きましたが、そんな中で下記を紹介させて頂きました。

・当日までに実施した勉強方法
・第162回日商簿記1級試験の体験談/自己採点結果
・敗因
・独学合格可能性の考察

試験が終わって3日間でこの記事を書いており、この後の簿記1級への身の振り方は撤退も含めて決めておりません。まだそういう精神状態ではないということです。

ただ、やるにしても独学の限界を感じて通信教育も検討に入れている状況となります。
実は勉強を始めるときに独学では厳しいといった意見が多数あった為、かなり通信教育の受講も検討しておりました
あまり費用をかけたくなかった為、安価かつスマホで授業と問題集が解けるスタディング簿記講座を本気で検討しておりました。

費用としても簿記1級で約6~7万とほかの通信教育に比べて安価なので、私も検討しておりますが、皆様も是非検討してみて下さい!

最後に私の失敗経験や当日の体験談を通して、何か一つでも日商簿記1級試験に臨まれている方やこれからチャレンジする方の参考になって合格を勝ち取って頂ければ幸いです。

この記事を書いた人
ゆづすけ

30代都内在住のメーカー会社員。全くのゼロ知識から完全独学で2019年に社会保険労務士を1発合格、さらに2020年にも中小企業診断士を1発ストレート合格と2年連続で難関資格取得ができました。皆さんが社会保険労務士試験や中小企業診断士試験に合格できるように、効率的に完全独学で合格したノウハウを共有して、合格の一助となれば幸いでございます。

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